ハァン!?今回はイメクラ潜入!?(マイ相♀、しょうた1/2おまけ)

hrakマイ相

 

 

「マイク、今日の夜空いてるか」
「空いてるぜェ。あ、冷蔵庫のビールもうなかったかも」
「家飲みの誘いじゃない。…お前に頼み事だ」
消太はそれだけ返すと、ファイルを抱えて授業に向けて席を立った。午後8時に××歓楽街の入り口で、と言い残して。

消太が男に戻ってから3カ月。あの事件の後、俺の熱烈な勧めでボロ家を引き払って手広いマンションの我が家で一緒に住み始めた俺たちの関係は、特に変わらない。敵個性を解除するためとはいえあんな濃密なセックスを経験した俺たちの関係はもう少し変化するもんかと思ったが、長い付き合いで形成された腐れ縁が揺らぐことはなく、それ以上深まることもなく。友達から恋人に、なんて関係性のラベルが変わるわけでもない。
それに少し拍子抜けはするものの、半生続いてきた関係に揺らぎがないことに安心するし、今の関係が心地いい。家飲みしやすくなったのも最高。俺としては長年探していた添い寝してくれる相手ができたので願ったり叶ったり。そりゃ女の子みたいに髪のいい匂いとか柔らかさとかは期待できねーが、隣にいるのが気心の知れた相澤消太だっていう精神的な安心感は俺をグッスリ熟睡させてくれる。もし万が一ヴィランが家に襲来しても安心だろ? そう言えばあいつは「人をボディガード扱いするな」となんとも言えない顔していたが。まァ、お互いに守れるってことよ。
とにかく、自分の生活圏にダチの相澤消太を引っ張り込むことに成功した俺の幸福度はすこぶる高かった。寂しがり屋の俺にとってこれ以上の暮らしはない。できれば一生続けたいくらいに。

「あいつっぽくない場所…」

指定された場所は、風俗の無料案内所がテラテラとあやしく光る歓楽街の入り口。勤務前や勤務明けの風俗嬢を連れて入るために作られたような高級感のある鉄板焼き屋やバーはいくつかあるが、消太がわざわざこの場所を指定して飲もうというのも変だ。髪を下ろして私服で来てくれ、と言われたので大人しく従ったが、これはもしかして………一緒に風俗行こうぜ、って誘い? 消太がまさか、とは思うが一緒に暮らし始めてもう3カ月経つのにあいつが性の匂いをさせたことは一度もない。男だったら当然週に1、2回は自然と溜まってくる欲求を処理しないといけないモンだが、あいつはそんな欲求は一切知らんという顔で過ごしている。相変わらず、ハートは優しいがクールで高潔なヒーロー・イレイザーヘッド、かつ甘くて厳しい教師、相澤消太のまま。俺があいつのナマナマしい性的欲求にじかに触れたのは敵個性解除のためのあの短期間だけで、以降ヤツはそんなものおくびにも出していない。そろそろその緊張感を破って男同士新しいステージへ…ってコト? …いや、まさかなァ。
「待たせた」
「……」
「おい、マイク」
俺は後ろから小突かれ、後ろを振り返った。…消太だった。一回呼ばれて気づかなかったのは、聞きなれたダウナーヴォイスじゃなかったから。俺と同じくらいだったはずの身長が縮み、陰のある色の大きな瞳、無精髭の消えた白い頬がするんとして触り心地がよさそうな――。俺は絶句した。何? どういうこと? なんで男に戻ったはずのこいつが…――。
「捜査協力だ。タルタロスで拘束中のあの性別反転のヴィランに個性を使わせた」
「…そんなのアリ?」
「アリアリだ。今日は警察と連携して風俗店を経営するヴィランを捕獲する。俺が潜入役だ」
「つまりお前がまた嬢として入り込むってこと?」
こくり。と返される可憐な頷き。前回は違法ドラッグのパーティーが行われるクラブへのデリヘル嬢としての潜入だったが、今回はモロに風俗店だと。前回も「こんなこと女性ヒーローに任せられないだろ」と言ってたが、この姿を本人なりに合理的に生かすことに味を占めちまったというか…まァこいつ、やるって言ったら聞かないので俺は止めないけど……。
160センチくらいに縮んだ消太が纏っているのは落ち着いたモーヴピンクのノンカラーブラウスに黒のパンツ、グレーのパンプス…今回もやっぱり警察本部で婦警の方々が着せてくれたらしい。清楚寄りの大学生って感じだな…と俺が思っていると、「店には歳を少し差し引いて伝えてる」とぽつり。なるほどな。それと、仕事中の衣装は貸し出しがあるらしい。店側との一日体験入店の段取りは完璧ということだ。で、俺が呼ばれたってことは、つまり…。
「お前には客役を頼みたい」
「だよなー…」
まあ俺以外の奴が客になる最悪の事態を阻止できるなら、ヴィランの前でチンコだって出してやるけどさ。

「ちなみにどんな風俗店か聞いていーい?」
「本番ありのイメクラ風俗」

 

 

平たく言えばぼったくりの店だ。客が嬢と楽しくプレイを終えたあとに会計で料金の十倍から二十倍の価格を請求される。主導してるのが経営者のヴィランで、その取り巻きにも物騒な個性使いが数人。高額請求に文句を言おうものなら物騒な個性を使って脅され、客は金を払わされる。警察の調べじゃ、経営者ヴィランの個性は「口止め」。指定した事柄について相手に喋ったり書いたりすることを禁じる個性だ。これによって事件の発覚が遅れていた。今回幸運にも警察に情報が入ったのは被害を受けた客の一人が恐喝を受けていたやりとりのごく一部をスマホで録音していたため。震えあがってポケットに突っ込んだ指がたまたまスマホに触っちまった偶然によるものだが、ナイスパンチ。だが本当に偶然なので録れたやりとりは10秒程度、刑事裁判を耐えきるほどの証拠としては弱い。だから消太が嬢として侵入し、恐喝が行われる経営者の部屋に盗聴器をセット。別件の風営法違反で踏み込む予定の警察があとでそれを回収する、という段取りだった。

消太と別れきっかり一時間待った後、俺は店に入店した。でかい駅から徒歩10分ほどの雑居ビルの「304号室」、外には看板なし。仕事帰りのサラリーマンが立ち寄りやすいように、風俗勤務を隠している嬢たちが出入りしやすいように、ってことでどっかの会社の事務所みたいなカモフラージュをしているようだ。「本番アリ」はそもそも違法だし、警察の目に留まらないに越したことはないんだろう。部屋番号がかかっているだけの素っ気ない鉄のドアを開けると、淡いブルーの絨毯が敷かれた廊下。すぐ先に受付があり、パソコンが置かれた小綺麗な受付台の中にワイシャツを着てネクタイを締めた若い男が一人いた。間違って客以外の人間が入って来ても事務所で通せる受付にしているらしい。入念さに俺はちょっと感心した。
受付に行くと、男は「こんにちは。ご用件は」と朗らかに挨拶してくる。

「ドーモ。サイトでお知らせ出てた今日入店の『黒髪美女』の子は頼めます?」

俺が直球に切り出すと、ワイシャツの男は心得たとばかりに受付台の中から料金システムのご案内と写真付きの嬢のリストを出してくる。

「まだ彼女の写真は載ってないんですけど、ちょうど先ほどスタンバイしたところです。お客様が第一号ですよ、幸運ですねェ」

男は愛想よくそう言い、コスチュームのリストを見せてくる。ナース、スク水、チャイナ、丈の短い着物、制服…制服はさらに細分化され何種類かあった。俺は知り合いとキャバクラには何度か行ったことがあるが風俗店には来たことがないので、ふーんこんな感じなのネと興味深く眺める。眺めて…目ェひん剥いた。

『雄英高校女子生徒制服』
『雄英高校ジャージ』

見慣れた制服の下の説明文を読むと、「元気いっぱいで優秀なヒーローの卵さんと校内外での秘密のひとときを♡」と書いてある。俺は頭を抱えた。よく見るとさらにその下には現役ヒーローのコスプレもあり、ミッドナイト、リューキュウ、ミルコ、Mt.レディと人気の女性ヒーローのコスチューム一式は軒並み揃っているようだ。なんとなく想像はついていたが、ヒーローが性的な目で消費されている場面を直接見てしまった心地がして俺はゲンナリした。でもまぁ本人の名前を冠したヒーローコスプレもののAVもあるのは知ってるし、女性ヒーローだけじゃなく俺達男性ヒーローもあるくらいだしな。…昔俺と消太のコスプレをした男二人のゲイビデオがあると、知り合いのヒーローに酒の席で聞かされた。(あんまり似てなかったが)

「どうされます?」

コスプレ一覧を見て黙っちまった俺の顔を店員が覗き込む。無茶苦茶迷う。消太にあんまり不埒なものを着せるわけにもいかないし、かといって雄英女子の制服なんて…最低野郎じゃねえか。

「雄英高校女子の制服ですね。準備をしますのでお呼びするまでそちらでお待ちください」

気づけば俺は案内されたソファの上にちんまりと座っていた。

 

「ご準備できました、奥のスクールルームにお進みください」
受付の男に促されて奥に進むと、これまで淡いブルーのカーペットに事務的な雰囲気だった内装はがらっと可愛らしいものに変わる。ピンクのカーペット、クリーム色のドア、人気ナンバーワンやツーなのだろう嬢の等身大のコスプレ写真。ぱっと見た限り部屋は全部で4室あるようだ。
丸っこい字でスクールルームと掛札のされたクリーム色のドアをコンコンと叩く。すぐに返ってくる「入れ」というひっくい声。それ嬢の声じゃねーんだけど…もしかして男に戻った? と思いながらドアを開けると、俺がよく見慣れた雄英高校女子の制服に身を包んだ消太が腕を組んで立っていた。いや、それ嬢の立ち方じゃねーって。消太はハイソックスを履いた足で入口の俺のほうに歩み寄ると、
「お前、最低だぞ」
と睨んだ。
「だってさァ!! お前にあんまりふざけたコスプレさせるわけにもいかねーだろ? だったらよく見慣れたこれが一番マシかなぁって……」
と弁解したものの、消太の眼光があんまりにもキツいもんだったから、…着てるとこ見てみたかったし…と小声で本音を付け足す。そんな俺を冷ややかに見つめてから、消太は、まあいい入れ、と奥へ促した。部屋の中は左手にガラス張りのシャワールーム、右手にダブルベッド。その間にいかにも教室に置いてありそうな机、更衣室にありそうな大人の身長大のロッカーが置いてある。「学校」の雰囲気を楽しむため、小道具も充実ってことらしい。
「マイク。先に風呂入れ」
「いきなり?! トークタイムないの?」
「しょーこです。今日はヨロシクネ」
「棒読みィ…」
俺は盛り下がりつつ、注意深く辺りを見渡す。こういう場所は一応嬢の安全確保の名目で隠し監視カメラが仕掛けられているかもしれない。場合によっちゃ盗聴器も。俺たちの明らかに初対面じゃない会話は怪しまれるんじゃないか?という懸念が沸いた。が、消太が俺の顔色を読んで口を開く。
「経営者から行為が始まったら監視カメラのスイッチを入れろと言われている。カメラは音声も拾うもんらしいが、今はオフの状態だから普通に会話しても大丈夫だ」
「ふーん、どこにあるの? カメラ」
「ベッドの横のランプの中」
さすがイレイザーヘッド、抜かりはない。しかもさっき経営者のヴィランから体験入店について説明を受けた際、「お客さんと揉めたら心配だから」と言ってシステムについて詳しく聞き、上の階の監視ルームまで見せてもらったらしい。ちなみにこの階は客を入れるフロア、上の階は経営者の部屋や監視ルーム、嬢の休憩待機部屋があるんだと。
…にしても、薄々わかっちゃいたけど、本番始まったら第三者に監視されんのか。釈然としないモヤモヤした気持ちで消太の顔を見ると、ぱっちりと目が合った。
「…早よ風呂入れ」
消太は俺の顔から視線を外すと、そう言ってベッドに座った。俺のシャワーが終わるまで待っている、という意思表示だ。
「一緒に入んねェの?」
「お前の後に入る」
「OK…」
プレイ前に風呂でイチャイチャしたり、体を洗ってもらったり…なんて典型的風俗なサービスはやっぱり、ないよな。この店ではそれをやるかは全て嬢の意思に任せられているらしい。まぁ、消太がやってくれるとはハナから思ってねぇけど…俺はシャワールームに向かいながら、少し後ろ髪引かれる気持ちだった。風呂でイチャイチャしたい、という下心もなくはないし、先に一緒に風呂に入っとけばお互いに緊張感が解れるような気がしてたからサ。

今日は私服で髪も固めていないので俺のシャワーはさっと済んだ。ガラス張りのドアを出ると、さっきと同じ姿勢でベッドの端に腰かけていた消太とバチリと目が合う。
「…お前は体型変わらんな」
「そう? 消太もでしょ」
と答えてから、ふと。あ、こいつシャワー浴びてる俺のこと見てたのか、と気付く。俺は女になった消太と久々にセックスするのでどういう段取りが負担が少ないか考えていて気づかなかったけど。消太も自分の失言に気付いたのか、ハッとした顔をしてから動揺をかき消すみてぇに「…風呂入る。待ってろ」と早口で呟き俺の横をすり抜けていった。

消太は制服を着て出てきた。冷静に考えると30歳の大人が十代の女子高生の服に袖を通しているわけだが、違和感よりトキメキが勝った。ふわんと石鹸のいい香りをさせてこちらに歩いてくる消太に目を奪われ、心臓が落ち着かない音を立て始める。
「ひざしさん、今日はありがとうございます。『放課後、雄英高校で…♡』コースと、『お忍びラブホで♡』コース、どっちにします?」
無表情に問うてくる消太は、もう『嬢』の役に入っているらしい。監視カメラと盗聴器のスイッチは入れたってことだ。それにしてもなんつう二択だよ。さすがに学校で生徒と…なんてシチュエーションは想像するだけで青褪めて勃つもんも勃たなくなるので、俺はラブホコースを頼んだ。
「先生、今日A組の子の頭撫でてたでしょ」
「ハッ? 今日?」
してたっけ?とうろたえる俺に、消太が小声で『台本だ。適当に合わせろ』と言う。プレイ前にイメクラ世界にはまりこむために一応簡単な筋書きが用意されているらしい。俺は話を合わせることにする。
「すまねぇ…あの子が、久々に思い通りに個性出せたって寄ってきたんでつい…。そのー…妬いてくれたわけ?」
ベッドに座ったままアホ面で尋ねると、ふわりとした石鹸の香りと胸への重み。俺は消太に抱きつかれ、後ろに倒されていた。二人でベッドの上に倒れ込んだ沈黙の中、俺の胸に顔を埋めたままの消太が小さく、「…妬いた」と呟く。
!?
!?
!?
ブワッと首筋が熱くなる。心臓が破裂するかと思うくらい高鳴る。消太が、いや今は生徒設定の嬢だけど、だけど消太がこんなこと言うなんて。俺は真っ赤になったままで消太の体を抱きしめた。えーっとなんて返そう?ダーリン…俺はお前のことしか云々…、いやこれはありきたりか。エーット…。
俺が返す言葉を考えていると、胸に突っ伏していた消太がむくりと顔をあげた。白け切った半眼で。
『芝居は終わりだ。さっさと抱け』
俺の読唇術が正しければ、可憐な唇は声を出さずにそう言った。
あ…スイマセン…。俺はすっかりシチュエーションにはまりこんでいたことに気付き、咳払いをひとつ。体勢を反転して、消太をシーツの上に横たえた。
このまま、本当に進めちまっていいのか? 俺はベッドの横のチェストに置いてあるシェードランプをちらりと見る。監視カメラは作動中だろう。
淡々とブレザーを脱ごうとする消太の手を止めさせる。
「待った。そのままでいいぜ」
「……」
制服のまましたい変態野郎と捉えたのだろう、ジロリと冷たい視線が俺に向けられた。誤解だ。俺は俺たちの下で敷物と化していた羽毛の掛け布団の端を掴み上げ、消太に目で合図すると中に入ってもらう。俺も続いて中に入り、後頭部からすっぽりとかぶる。
「…なんだ」
暗くなった視界に消太が小声でたずねる。
「プライバシーの確保」
これで監視カメラに映るのはもごもご動いている布団の塊だけって訳。息苦しいし、手元もほとんど見えないのが不便だが、誰か知らねー奴にこいつとのセックスを始終監視されるよりはマシだ。消太は中身が男だから自分の裸を誰に見られても気にもしないんだろうが、俺はその考えに賛同できねぇわけで…。
黙り込んで何も言わない消太のアンサーは、好きにしろ、ってトコだろう。ブレザーの前のボタンをひとつ、ひとつ、と外していく。この手触り、パーティーショップで売ってる布地ペラペラの偽物じゃなくて本物の雄英の制服だな。怖ェ…卒業生が売ったのか? と余計なことを考えているうちにブレザーの前は開き、薄いシャツに包まれた消太の体が現れる。ダメだ、いちいち心臓がバクバク、緊張しちまう…。制服のシャツのボタンを手探りで外し触れると、久々に肌を滑る指の感触に消太もちょっと身を固くしたのがわかる。…あぁ、前に一緒に行った下着店で買ったフロントホックの黒のブラジャーだ。肌を重ねるのは久しぶりなのに、どういうわけか俺の指はその感触をよく覚えていて、見えていなくてもわかった。ホックを外すと、柔らかい胸がこぼれる。薄暗闇の中で本人の顔を見ると、そっぽを向いているみたいだ。消太の胸を包んでそっと揉むと、小さな身じろぎが返される。
「っ…、」
これ、一緒に布団を被っているためにずっと密着していないといけないからかえってエロいかも…そう思う俺の鼻先は消太の胸に触れそうだ。久しぶりの消太のおっぱいに心躍っちまう。正直言って俺はあの日のセックスを思い出してこの3カ月間オカズにしていた。この胸の触り心地も……乳首がツンとたちあがっているのが可愛くて、力を入れずに揉みしだく。胸の間に口づけると、消太の肌が強張った。この胸のやわらかさとあったかさをこのまま一生堪能していたいが、徐々に揉むのをやめ、フェザータッチに移行。胸の曲線と乳首をそろりと撫でまわすと、くすぐったさとじれったさに消太はさっきより反応を返すようになってくる。
「はっ……ぁ…」
俺の腿に触れているスカートの下の消太の脚が小さくもじつく。触るか触らないかの胸への愛撫を続けながら、俺は白い胸の間、腹、へその下…と肌に口付けていく。このままスカートのホックに手をかけてもいいが、久しぶりだしまだゆっくりとこうしていたい。俺は上へ身を滑らせると、消太の髪を払い、薄く開いたままの唇に口づけた。キスも久しぶり過ぎて……俺が堪らず深くまで舌を滑り込ませると、消太の体がびくっと震えた。安心させるように消太の頭に手をのばしてかるく撫でながら、舌を絡めとっていく。ふ、と漏れる消太の鼻息がかわいい。唾液の味も、少し汗ばんできた肌も全部が俺の胸をきゅっと締め付ける。しつこいくらいにねっとりと舌を絡ませていると、こいつ愛しい~ッの気持ちが溢れてくる。消太もそうだったらいいんだが…。消太はすべて俺に委ねると決めているらしく、舌も口もされるがまま。時折聞こえる甘い吐息。弛緩しきってふんにゃりとした舌も口の緩みも、可愛くてだめだ。俺はボトムスの下の昂ぶりを消太のふとももに擦り付ける。腰遣いのいやらしさに消太が一瞬固まり、それから応えるように少し膝を立てももで俺の股間を押し上げてくる。ハァ、やらし…このまま先に進めたいのはやまやまだが。
「あのサ…素股だけでいい?」
すっぽり布団は被っているがカメラに声を拾われると少し面倒なので、俺は消太の耳にほとんど唇がぶつかるくらい近づき、小声で尋ねる。微かな身じろぎと、しばしの間。返ってきたのは案の定憮然とした声だ。
「…なんで」
「ここは捜査協力できればもうOKなんだろ?」
今まで何人が寝たか分からない使い古されたダブルベッドの上で、盗聴・監視付き、時間制限付きでするより、うちの清潔な広~いキングサイズのベッドでした方がよっぽどよくね? という俺の提案を、消太はあっさりと却下した。
「ここまでしといて本番なしがあるか。はよ済ませろ」
余程ムッとしたのかさっきまでのとろんとした甘い雰囲気からいつもの事務的な口調に戻っている。そうだよな、消太ならそう答えるかもしれないと思ったぜ…。
「んーそうねェ……」
俺は半分聞き入れるようなふりをしながら、愛撫を再開する。脇腹を撫で上げて、胸にかるく触れるだけのタッチ。それから指先で乳首を弄ると、消太の眼光は途端和らいで喋れなくなる。俺の手の動きの行き先を追うことに意識が集中してしまっているのが分かる。指の腹で突起をあまったるく擦りながら、息づく胸に顔を近づける。微かに吐息がかかると、消太の体がまた緊張で強張った。
「ッ…」
乳首を包んだ口の粘膜に、消太が声を抑える。俺は舌で可愛らしい突起を撫でまわし、ちゅ、と音を立てて軽く吸う。喘ぎの代わりに漏れる消太の吐息。空いている左胸を片手でそっと撫でながら右胸を舌で弄っていると、布団の中が暑くなってくる。消太の体温がじわりと上がっているせいかもしれない。
「…、…は…」
今『嬢』なんだから声抑えなくていいんじゃないの? と思いはしたが、頬をシーツに擦り付けたり吐息を漏らしたりして微妙な刺激を逃がそうとする消太の姿は結構クるものがある。ので、俺は黙ったまま行為を続けた。左胸を弄っていた手を乱れたスカートのプリーツの中へ。下着に覆われたそこが熱と湿り気を帯びているのが指を近づけるだけでわかる。太ももの間のちいせぇ空間にむわっとした甘くいやらしい空気が溜まっている。下着と恥部の間の窮屈な隙間に指を滑り込ませると、途端に生々しい湿り気にぶつかった。
「ぬるぬる…」
そう言いながら人差し指で割れ目からクリトリスの上をなぞると、ひ、と消太がかぁわいい声を上げる。俺がぬるついたその縦筋を指でゆっくり往復すると、そのたびに小さく甘い声が聞こえてくる。このまま俺のものを挿れてしまっても大丈夫なくらい潤ってるが…指先に少し力を込めて、愛液を漏らすそこへ指を滑り込ませる。
「ぁ…っ」
指を奥まで差し込むと、そこはするすると素直に飲み込んでくれる。ぴくっとかすかに震える消太の腹。何度か抜き差ししてから、指を折り曲げてきもちいいとこに当たるように優しく掻いてやると、目に見えて消太の反応が大きくなる。
「あ、ぁ!マイッ」
「『ひざしさん』」
暗に潜入任務中であることを思い出させてやると、消太は俺の本名を呼ぶ代わりに手を伸ばして俺の髪を片手でくしゃりと捕まえた。何? やめてのサイン? それとも……指を二本に増やして差し込み、またよわい箇所を甘く掻いてやると、刺激に耐えきれないのが消太が膝を閉じようとする。閉じてもあんまり意味ねェけどな…追いかけた指でまた深くまで挿入して、消太の感じる奥の部分もクッと押すと強張る体。深くと、指を引いて浅い入口をなぞって、ピストンをしつこく繰り返す。
「く!ンァ、…ぁ、ぁ…~ッ…♡」
指がきゅうと締め付けられる。消太がイッたのが分かった。
消太を男に戻すために抜か5…抜かずに朝までセックスしたあの日から3カ月経ったが、ブランクにも関わらずちゃんと消太をヨくさせてやれたことに内心ホッとする。相変わらず感じやすい体だ…相手が俺だからって思ってもイイ? と自惚れに浸っていると、ぎこちない手つきでボトムスの上から勃起した息子を撫でられる。薄暗闇の中で消太と目が合うと、潤んだ瞳が、「…つづき」と極めて簡潔に要望だけを伝えてきた。ア―――かわいい…。俺はすぐにでも応えたくなる下半身をぐっと抑えて、消太の耳に顔を近づけ、小さくささやく。
「…続きは捜査終わったら家でしよ」
「いつ警察が踏み込むかわからん。待つのは時間の無駄だろ」
「そのいつ警察が踏み込むかわからん状況でセックスできるかよ。どーすんのこの部屋に踏み込まれたら」
「プレイ部屋には入らないって約束になってる…」
消太が言いづらそうに答えた。こいつなりにちゃんと手を回したらしい。
「けどさァ…イメクラ嬢の格好でこの場で男に戻っちまった方が困んない?」
「セックスしてもすぐ戻らんだろ。…前回もそうだった」
確かにそうだ。女体化個性の解除条件はただセックスするだけじゃなくて、受精すること。だから前回夜に長々交わった後、朝になって消太は男に戻っていた。だから心配無用と言い張る消太は、とにかく今すぐに、ここで、最後までしたいらしい。それに対して俺はゆっくりできる自分の家で誰にも邪魔されずしたい。だってセックスって…欲求を解消できたらイイってモンじゃなく、もっと親密な…言葉にできないもんじゃない? 監視の目含めて誰にも邪魔されたくねーし、余計な緊張感のない状態で消太の胸とナカに溺れたい…久々だし、俺にとっては消太と抱き合えるのなんて次があるかどうか分からない機会なわけで…。男に戻してやれればそれでいい、なんてさっぱりとドライには割り切れねぇ。つまり、互いの主張は平行線だ。
「なんでそんなにここでしたいの?」
俺の手で我慢できない状態にさせてやれたのなら嬉しいが、この頑なさはそれだけじゃない気がした。尋ねると、案の定薄暗闇の中で消太がもぞりと顔をそらすのがわかった。うん、何かあるなこれは。
「ショーコちゃん?」
「…時間もうすぐ終わりますよ。ひざしさん」
黙り込む消太から何か引き出そうと戯れに嬢の名で呼べば、嬢として儀礼的に返される。時間は延長すりゃいいんだけどさ。
消太は結局頑なに口を割らないつもりらしいので、俺は小さく溜息をつくと自分のボトムスの前をくつろげた。ついでにボクサーの伸びきった布地をめくれば息子が弾んで頭をもたげる。太い血管が浮いて、もうさっきからガチガチに硬い。濡れた先端が太ももを掠ると、それだけで消太が熱いため息を漏らした。
「スキンつけないけど、いいな?」
俺の言葉に消太が頷く。個性解除の条件からしたら当然だけど、一応確認…。早く、って感じで体をくったり寝そべらせて大人しくなっちまってる消太が可愛い。ペニスを近づけると膝を立ててそろりと足を開いてくれる。先端が入口に触れると、ぢゅ、と灼けた音が出そうに熱い。幹を抑えゆっくりと中に押し込んでいくと、たっぷりと潤ったそこはぬぷりと俺を飲み込んだ。「は…っ、…ぁ…」と堪らなそうな喘ぎが聞こえる。待ちわびていた体を驚かせないように、出来る限りスロウに身を沈めていく。本能じゃ早く奥まで挿れたくて頭の血管がブチ切れそう。気持ちよすぎてやばい。はぁはァと俺もせわしない獣みたいな息を漏らしながら、奥まで押し込んだ。
「ン…くっ…ぁ…!」
「ッゴメ…ぜんぶ挿れちまった…はぁ…」
俺のは人より長さがある上にカリが高いので、久しぶりの消太のナカにはつらいだろう。だから時間をかけて段階的に慣らしてやるつもりだった。なのに、挿入の興奮で頭がまっしろになり初手で根元まで押し込んじまった。ナカがとろとろであまりにも従順に飲み込んでくれたから、密着した消太の濡れた恥部で俺の陰毛がくしゃりと縮こまっている。顔を覗き込むと、薄暗闇の中で唇が閉じ方を忘れたように開いたまま熱い呼吸を断続的に漏らしている。
「大丈夫?」
「お、…おまえの…」
「ん?」
「こんなだったか……」
「うん、こんなでしたヨ…お久しぶり」
打ちひしがれたような声で消太が呟いたので、俺はそっくりそのまま返す。やっぱ久しぶりだと辛ェよな。反省して俺は一旦息子を引き抜くことにした。指を増やして慣らしながらもう一回イかせてから挿れてあげよ…と。が、消太に肩を掴まれ引き留められる。
「待て…いいから、そのうち慣れる…」
「本当? んー……」
少し迷いながらも、抜きたくない正直な欲求もむちゃくちゃある俺は、お言葉に甘えて腰をちいさく揺らした。慣れるように、馴染むように、狭い奥をこつこつとやさしく突く。眼下で緊張した白い体が身をよじらせるのが初々しく、艶めかしい。俺も敏感なカリの辺りを温かい粘膜できゅうきゅうと絞られるのが良すぎて、深いため息をつく。…ダメだ、これじゃすぐ持ってかれるし気を抜くとイっちまう…。消太も体をこわばらせているが潤んだ目はとろんと蕩けていて、物理的な圧迫感はしんどいけど悪くないって顔だ。俺はもう少し腰を大きく動かし始めた。ゆっくりと、だけど入口から奥までじっくりと味わうように。
「ぁ………ぁ…♡」
さっきは声を我慢していた消太が、もう我慢がきかなくなって甘い声を上げているのがなんとも可愛い。腹側の敏感なトコにカリ首をひっかけてコスりながら腰を引くと、声は裏返ってさらに甘くなった。あ~…ヤバい。奥の感じるトコを狙ってぐっと腰を押し込んで、引く時はざらざらしたところをひっかけて。繰り返しているうちに内壁がじわっと湿り気を増して、粘膜がさらに柔らかくトロけてくるのが分かる。消太は降参するみたいにシーツに手を投げ出し、俺の腰に絡めた足を震わせてされるがままになっている。
「ふっ……ぅ、ぁ………~ッ…♡」
「ん…気持ちぃーね…」
もっとピストンを早めてこの肉厚な壁にカリをゴシゴシ擦りつけたいっつー男の本能的な欲望が俺を急かすが、こうやって消太が感じるトコを狙いスロウなセックスをすんのは格別の高揚感があって、エロとハッピーで充足される。こんなに感じてくれている消太の中身が、いつもは無精髭がむさ苦しいあの男の消太なんだと思うと妙な気持ちになるが、嫌じゃない。むしろそれひっくるめて今お前を抱けてんのね、と思うとなんつーか……射精したい動物としての本能も高まって来て、俺はナカの敏感なところ狙いながら、そっと腰の動きを早めていく。
「あ、あ、まい、く」
「ひざし」
「ひ、ぁ…っく、い゛くっ♡い゛」
「ン…」
腰の動きを速めると刺激が強すぎるのか消太が苦しそうにもがく。けど、堪らなくイイのは反応みれば分かる。俺は消太の敏感なトコを狙って穿つのをやめないまま、ねっとりとした腰つきを早く重くしていく。消太のナカはエッチな汁で溢れていて、さらに粘膜が吸い付いてくるのでマジでやばい。語彙とかなくなるわこれは…ただ気持ちいい、死ぬほど気持ちいい、ってことしか分からなくなる。粘性のエロい音をたっぷり響かせながら、腰を振った。
「ぁっ――…っ♡♡ ~ッ、……!」
ナカがうねってきゅうッと締め付けてくる。
「は、…最高……」
イったばかりの消太のじんわり温もった膣が柔らかく俺のペニスの表面を撫であげ、まだ柔らかく吸い付いてくるのが堪らない。腰を止めないでゆっくり奥を穿つと、真っ赤な顔した消太が目を見開いた。はずみで溢れてぽろりと零れる涙。汗をかいた手が制止するように俺の肩を掴んだが、気持ちイイとこをペニスの先でずりずり擦られるとまた甘い声が上がる。消太を何度かイかせてたっぷり焦らしてから出したかったけど、もう限界…。あと何回もする訳だから、まず一回出させて。俺は消太の太ももに手をかけさらに足を開かせると、腰を沈め奥深くにペニスを食い込ませた。
「あ゛、っく、んんんん、ぁー…ッ♡」
抜けそうなギリギリまで腰を引いて、垂直に落とすと消太が喉をヒクつかせて喘ぐ。子宮口に響く深いピストン。刺激がつよすぎて全身に力が入ったままぶるぶる震える消太が可愛くて、また腹側の敏感なトコをカリで擦ってやる動きを混ぜる。消太の体はリラックスするどころかびくっと跳ね、いやがるみたいに首を横に振って悶えている。
「ゃ、あ、ひざ…ひじゃし…ッッッ」
「うん…なぁに」
俺がいじわるに尋ねると、強い快感に追い詰められて止めてとももっととも言えない消太は俺の肩口を掴んで自分の方にぐっと引っ張った。刺激を少しでも逃したいという気持ちの表れだろう。力は普段の消太のそれなので、俺は前につんのめる。顔が近づき、はぁーッはぁ…とハートマークがつきそうな消太の吐息が耳元をなでた。俺はお返しに間近にあった耳にちゅっと音を立てて口づけ、外側の凹凸をちろりと舐める。腰を止めず、消太の敏感なトコを先っぽでねっとりと擦り上げながら。
「ーー…ッ♡ ぁ、あ、」
「気持ちいーい…?」
唇が耳に触れる近さ。低い声で尋ねれば、消太の肩がふるっと震える。返ってこない答えの代わりに、シーツの上に落ちていた片手を握るとぎゅっと熱いレスポンスがあった。俺は口元を緩ませながら、オスの衝動に従って腰を振ることにした。汗でしめった肌がぶつかる湿気た音。濡れた粘膜が俺を奥深くまで飲み込み、吸い付いてまた離れる音。甘い喘ぎの間に消太がもらす不規則な吐息も、もー何もかもがエロい…。俺は消太の体を味わうことにただ没頭した。動物みてぇに腰を振って、柔らかくて窮屈な膣が俺のカリを撫でそやしてくれる感覚を追って、夢中で……連続するピストンで泡だった消太のナカから愛液が溢れ、シーツに染みを作っていく。
「ぅ゛♡ っく♡ またイ゛…くっ♡」
「ん…おれも…」
消太の子宮口を狙って腰を落として、本気で孕ませてやる動きに。セックスしてかつ受精までしないと解けないなんて解除難易度の高い個性をかけたあのヴィランを最初は恨んだが、今はショージキ感謝してる…今回の役得にも。
ペニスを奥まで沈めるたびに腰が抜けそうになるくらい気持ちいい。俺を柔らかく包んで、腰を引かれると条件反射のように吸い付いてくるナカが愛しくてヨすぎて…キスしたり胸を触ってやったりしたいが、消太のソコに理性も思考も奪い取られちまう。早く出したい、射精したいという欲求で頭ン中がいっぱい。はぁはぁと荒い息を漏らしながら俺は肌のぶつかるにぶい音を立てながら思い切り腰を振った。消太のナカに精をたっぷり吐き出すために。
「っ…ぁ、イく…」
「ぁあっ、ぅッ――……♡」
気持ちいい―――しばらくそれしか考えられなかった。消太のナカに精液を吐き出した俺は息を荒げながら覆いかぶさった。自分でも引くくらいの量が出た気がする…。量だけじゃない。男には気持ちイイ射精とそうでもない射精があるが、サイコーの一回だった。快感の余韻がまだ腰回りに溜まっている。夢見るように頭が勝手にさっきの射精の瞬間を何度も反芻しちまう。たっぷり出してペニスは萎えているはずなのに、緩んだ脳が繰り返す快感の残像に、また下半身に血が集まってくるのを感じる。
「……」
隣にある消太の顔を覗きこむと、目を瞑っていた。久しぶりだし本当はもっとゆっくりしてやるつもりだったけど最後は俺ががっついちゃったのでくたびれさせたかもしれない。少し反省すると共に、薄く開いたままの唇がどうにも誘うように艶めかしく見えて、俺は吸い寄せられるように口づけた。
「ン…」
消太は応えてくれたというより、脱力して顎に力が入らないみたいでぬるりと侵入する俺の舌を許す。絡む鼻息、熱い舌。深く口づけているだけで消太のナカの俺がむくむくと硬さを取り戻してくる。出したばかりの自分の精を消太のナカでなじませるようにゆっくりとした動きで内壁にペニスを擦り付ける。消太がたまらなそうに俺の下で身をうねらせた。
「で、なんでそんなにここでシたかったのか聞いてもいーい?」
「てっとり早く済ませたいだろ…お互いに」
「俺は家でゆっくりシたいって言ったけど? お前がさっさと個性解除の条件をクリアしたいってのは、まぁわかるけど」
少し傷ついたようなトーンで声を落とすと、消太はばつが悪そうに一瞬黙った。やっぱりなぁんか隠してるんだよな。男だろうと女だろうと、お前が隠し事してたら違和感を感じる程度には俺は腐れ縁やってるからわかる。そりゃもういい大人だから本人が隠したがっていることには踏み込まない分別はあるけど、知っといた方がいいと思うことは別。この件はなんとなく、隠し事も不純物もなくなるくらい話した方がいい気がするんだよな。俺たちの今の関係に直結することだから。
「さっさと条件クリアしたいとか…そんなぞんざいな気持ちでお前に本件を頼んだわけじゃない」
眉間に寄った皺、ぽつりと零れる言葉。優しい消太は俺をフォローしがてらこうやって少しずつ口を開いていく。案外強情なお前の本心を聞き出すためにこうやってお前の優しさに付け込むのは密かな常套手段。俺が視線で言葉の続きを促すと、消太は片腕で自分の顔を隠した。
「もういいだろ。はよ…」
「イェア…はよ続き聞きたい」
「バカ…お前は、ん、ぁ♡…」
腰をゆっくり動かしてざらざらした敏感なトコをいつの間にか硬くなったペニスの先で撫でると漏れる甘い声。強い刺激にならないように粘膜の表面をそっと触れていくくらいの加減。それがかえってたまらないのか、消太が下腹部をシーツから浮かせる。足が俺のふくらはぎに絡みついてくる。腕の下でじんわりと顔を赤くしている消太が可愛くて、こうやって繋がったまましばらくお喋りすんのもイィなー…なんて気分になってくる。
「ぁ、…あ・お前の家で、したら…♡」
「ん…?」
「……ッ」
「俺ンちでしたら…何?」
顔を隠しちまってる消太の話をもっとよく聞きたくて、俺はその口元に耳を近づける。不可抗力で俺のペニスが消太の奥にぐっと埋まり、「っぁ! う~~~~~ッ…、ッ…♡」といううめき声が聞こえてくる。ペニスに吸い付いてくる温かい粘膜に俺は目を細める。
「…イかせちまった」
「っ…ぁ……ちんこで撫でるなぁっ」
頭撫でる代わりにペニスの先っぽでナカの肉厚な壁をなでなでしたら嬌声でブチギレられる。仕方なく腰を止め俺は1ミリも動かず消太の息が整うのを待った。しばらくすると消太が顔の上に置いていた自分の腕をどけて俺を見る。涙の膜を張って潤んだ黒い瞳に、吸い寄せられそうになる。搔き抱きたい欲望にかられたが、ステイ。ステイ。こいつが言わんとすることをよく聞かなきゃ。俺が両腕に力を入れて踏ん張っていると、消太がむすっとした顔で「…いつまで止まってるんだよ」と呟いたので俺はぶはっと笑った。勝手で可愛い奴、俺の同期、相澤消太。
「止まってるとお前のナカが焦れったそうにヒクヒク吸い付いてくるのがたまんないんだよね…」
これは事実。先っぽに触れる子宮口もじんわり熱を上げてくる気がして、それもまた良い。内壁は一層たっぷりと湿ってくる。俺の本能は腰を振りたがってるが、こうやって自分も消太も焦らすのは頭の裏っかわがチリチリ痺れて、刺激的。つかの間の間だけ、動物以上のセックスをしている気分になる。
「…喋らない限りイかせねぇとか言うんだろ。どうせ…」
潤んだ目で眉間の皺を深くした消太が呟く。…俺そんな意地悪の仕方したことあったっけ?頭を巡らせるが記憶にない。そんなつもりがないことを示すために俺はゆっ……くりと律動を再開した。消太がすぐにイッちまわないよう、微弱な刺激を延々と続けるつもりで。
「そんなつもりはねェけど」
「ぁ、…ぁ♡…うそだ…そうやって、は…ッ♡」
「焦らすつもりないって。消太もう2回?3回だっけか、イってるから後はゆっくりヤろうと思ってるだけ…」
「…、あ…♡ …よけいな、おせわっン」
「さっきの話喋ってくれないとイかせない、とかンな三文AVやるつもりはねェしー…」
「ぁ、あ、ぅッ」
「むしろ、めいっぱいイッてから喋りたくなったら喋ってな♡って感じ」
「ッ……!! ぁ♡、イ゛♡ ーーーーッ…!」
腰を入れて不規則に奥をズンと穿つと、消太が顔をのけぞらせて体を硬直させた。
ふにゃふにゃになった消太に、なんでいつ警察が踏み込むか分からねぇ風俗店で最後までしたがったのかしたがったのか尋ねたら、「…お前の家でするとその後どういう顔で過ごしたらいいかわからないだろ…」と小さな回答が返ってきた。

前回、俺の家でセックスして男に戻った後の消太の態度は、まるで職員室にいる時みてぇにいつも通りだったのに。俺は、あ、そんなもんかー…と小さく気落ちしたけど、あれ装ってたってこと? つまり今回このイメクラで消太が頑なだった理由は、俺に対する恥ずかしさとか照れとか、そういうかわいらしい感情、ってことで…。
「お前が言ってたのは、俺とどういう顔で過ごしたらいいか分かんなくなるのが嫌だって話?」
「嫌なわけじゃない。ただ…もうわからん…聞くな」
腕で顔を隠し、くしゃくしゃとした心情を吐き出した台詞。
そんなこと言われたらお前がたぶん男に戻る明日以降、俺も意識するしかねぇんだけど…?? 真下で黙り込んでしまった消太が可愛いし、俺ははぁーーーーと溜息をついて極上のおっぱいに埋もれた。

 

 

 

 

 

 

タイトルとURLをコピーしました